お客様が見ることはなく、外からも見えない不思議な『貴田乃瀬』の小さな庭に、今年も『ツツジ』が咲いた。
この『ツツジ』には思い出がある。
『よしこ』という飼い猫がいて、外を走り回る元気な子だった。
猫に色が分かるのか、匂いが分かるのか、花に興味があったのか・・今は分からないけど『よしこ』は『ツツジ』が大好きだった。
小さな庭の『ツツジ』が満開なると一日中その『ツツジ』の下に座ったまま動かなかった。おかみさんが『花とよしこ』って『絵』を描いたくらい(笑)。
『よしこ』は『ツツジ』の花が真っ赤に咲くのが大好きだった。
『ツツジ』が散り始めて地面に落ちると、その真っ赤な敷物の上に気持ちよさそうな顔をしてじっと座っていたっけ。
『ツツジ』は『私』の大好きな花だ。桜の花よりものその後からやってくる『ツツジ』の方が好きだ。『私』の花見は桜ではなく『ツツジ』。
今年も多分『ツツジ』の花見に出かけるはずだ(笑)。
近い場所で言えば浜松城公園あたりでもいい。ただ道路に沿ってぶらぶら歩くだけでもいい。浜松の大きな道路はほぼ『ツツジ』が植えられていているから散歩がてらに『ツツジ』の花見ができる。
缶ビールでもやりながらってのがいいけれど、さすがに歩きながら缶ビールを飲む勇気もないので・・我慢だな(笑)。
『ツツジ』に沿ってぶらぶら歩いていると真っ赤に咲いた『ツツジ』の中から『よしこ』が顔を出すような気がする。